訪欧報告:欧州リウマチ外科医との交流

リウマチセンター統括部長 石川 肇

 このたび2024年6月22から30日にかけて、12名の日本リウマチ外科医訪欧団の代表として、スイスのバーゼル、オランダのライデン、ロッテルダムに行ってきました。

 昨年9月、私どもが朱鷺メッセで主催した第52回日本リウマチの外科学会に招聘したスイスのダニエル ヘレン先生からの招待を受けて、今度は日本から欧州へ出向くことになりました。現地では、欧州のリウマチ外科医との間で互いの生活習慣と文化の違いから始まり、リウマチ患者さんへの診療とケア、手術テクニックのディスカッションに至るまで様々な情報交換を行うことができ、大変有意義な時を過ごすことができました。

 バーゼルでは、手外科手術テクニックの検討会が行われ、ライデンでは1575年に設立されたオランダ最古のライデン大学と植物園(シーボルト像)の見学、ロッテルダムでは、欧州手外科学会へ参加とシンポジウムでの発表がありました。学会の中で、ヘレン先生から「日本と欧州のリウマチ手外科の展望」のシンポジウムを組んでいただいたおかげで、大変勉強になり、日欧の友好関係をさらに深めることができました。

 今、リウマチの治療に生物学的製剤やジャック阻害薬が使われるようになり、一見、リウマチは薬物で完治されたかのように思われるかもしれませんが、決してそうではありません。まだ、多くの患者さんの手・足には、腫脹、疼痛、変形がみられています。欧州では、治療の専門化・細分化が進んでおり、ひとりひとりの患者さんを、多職種が連携して、協働意思決定の中でトータルに診ていく体制は、足りていないように思われます。その点、私どものリウマチセンターが目指している日本式チーム医療は、患者さんとって最適で最新の医療を施すことができるものと考えています。

 これからも リウマチ患者さんがハッピーとなるように、多職種のノウハウを生かし、皆で一緒に患者さんに“親切で優しいリウマチケア”を実践していきましょう!

欧州手外科学会2024(ロッテルダム)

欧州手外科学会2024(ロッテルダム)

ライデンの植物園(オランダ)

 

 

 

 

 

 

ミッフィーの信号機     (ユトレヒト、オランダ)

 

リウマチ病棟通信

こんにちは、リウマチセンター4Cスタッフです。

梅雨に入りすっきりしない空模様が続いています。気温も蒸し暑かったり、朝・晩は少し肌寒い日もあったりと体調を崩しやすい気候が続いています。

体調管理には気をつけてお過ごし下さい。

 

 

 

当院では近隣の看護学校から実習生を受け入れています。

 

5月の連休明けより今年度の実習受け入れが始まりました。学生の皆さんは自己の体調管理と感染予防を徹底しながら実習に励んでいます。

当院はリウマチ内科・整形外科の患者様が入院されています。疾病を抱える患者様と向き合うことでニーズを知り、意向を尊重した看護が重要です。

患者様の安全・安楽を第一に考え、学生の皆さんが実習で意欲的に学びを深められるよう、また学生に看護する優しさや喜びを感じてもらえるよう尽力していきたいと思います。

学生に看護する優しさや喜びを学んでもらえるよう、病棟スタッフ全員で今後も務めていきたいです。